小型デジカメ
機能充実
スタイル重視、色も豊富

 小型デジタルカメラは夏のボーナス商戦の注目商品の一つ。旅行やパーティーでの記念撮影や日常生活の記録など、フィルムカメラ以上に使われ始めた。携帯性やファッション性を重視した新製品が手ごろな価格で次々と登場している。
 
 デジカメで撮る写真の画質を決めるものの一つが「電子の目」といわれる電荷結合素子(CCD)。携帯性に優れた小型デジカメでは約200万〜約300万画素のCCDを採用した製品が売れ筋で、市場の約7割をこのクラスが占める。
 価格は3万円弱〜5万円台と手ごろ。写真をK版プリントにしても通常のフィルムカメラと同等の画質が得られる。パソコンへの画像取り込みが軽快で、時間がかからない。こうした点が注目され、勢いよく市場に浸透している。
 利用者が一般ビジネスマンや若い女性などに広がり、メーカー側は様々なデザインの機種を用意し始めた。最近のトレンドは「スタイリッシュ」。デザインを重視し、ボディーをカラフルに覆い、いつも持ち歩ける点を前面に出している。
 小型横長のデザインに加え、色も豊富にそろえたのが、松下電器産業の「ルミックスDMC−F7」。浜崎あゆみを三色にカラーリングした大胆で派手な宣伝広告が功を奏し、女性からの引き合いが非常に強い。開発担当者は「MD(ミニディスク)や携帯電話に様々な色があるのに、デジカメが銀と黒だけではおかしい」と考えたという。
 横長デザインの元祖で、市場シェアを急速に伸ばしているソニーも色を増やす。6月8日に発売した200万画素の「サイバーショットDSC−P2」は6色のカラーを用意。上位機の「サイバーショットDSC−P9」に比べると、画素数こそ落としているが、長時間動画撮影など機能はあまり変えておらず、低価格を追求して割安感を出した。
 市場の変化に敏感な家電系メーカーのデザイン進化を受けて、カメラメーカー系のデジカメも変わりつつある。
 小型で軽量、独特なデザインで先行したミノルタのヒット機種「ディマージュX」はポケットのも入るサイズで、手軽さと機能を両立させた。4月末に発売した約400万画素の「ディマージュF100」も出荷が好調。高機能で横長のデザインにマニアから女性まで幅広い支持が集まる。
 キャノンの「イクシデジタル300a」は、APS(新写真システム)で人気を博したシリーズのデジカメ版の最新機種。撮影時のカメラ位置が縦か横かを自動判断し、最適なピンと合わせができる点に評価が高い。
 米タイム誌でクールなデザインとして取り上げられたニコンの「クールピクス2500」はブルーを基調とする。撮影時にはレンズ部を90度回転させて被写体に向ける仕組み。起動時間や自動ピント合わせが速いほか、イメージに合わせて12通りの撮影方式が選べる点が売りだ。
 機能面では富士写真フィルムの「ファインピクスF601」がユニークだ。画素数は300万だが、独自技術のCCDで感度を上げ、フィルムメーカーならではの映像再現力にこだわる。デザインは縦長。
 オリンパス光学工業の「キャメディアC−2ズーム」は、レンズカバーをスライドさせると起動する伝統的なデザインをよりシャープにしたのが特徴。夜間の室内や夜景撮影などに対応する多彩なフラッシュ発光方式も備えた。多機能ながら価格は低く抑えており、販売ランキング上位に顔を出している。

(2002年5月25日付 日本経済新聞より)